SPECIAL
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」オープニング主題歌
「KISS OF DEATH(Produced by HYDE)」を歌う中島美嘉、
ゼロツーを演じている戸松遥の対談が実現!
初対面のふたりによる“ダリフラ”トークをお楽しみください!
「KISS OF DEATH(Produced by HYDE)」を歌う中島美嘉、
ゼロツーを演じている戸松遥の対談が実現!
初対面のふたりによる“ダリフラ”トークをお楽しみください!
中島美嘉さん、戸松遥さんは今日が初対面だとか。まず、お互いの第一印象を教えてもらえますか?
- 中島美嘉
- 「この方が“ゼロツー”の声を出しているんだな」って。カッコいいですよね、ゼロツーの声。
- 戸松遥
- ありがとうございます! 私は学生の頃から中島美嘉さんの楽曲を聴かせてもらっていたので、こうやって対談させてもらえることがすごく嬉しいし、ありがたい機会だなって思います。しかも、自分が関わっている作品の主題歌を歌っていただけるなんて、本当にすごいことだなって。最初に聴いたのは放送が始まったときなんですが「ここからダリフラの世界が始まる!」と思って鳥肌が立ちましたね。アニメの映像と中島さんの声が重なることでダリフラの世界観がさらに広がったし、すごく興奮しました。
- 中島美嘉
- 嬉しいです。最初に「KISS OF DEATH」デモを聴いたときは「HYDEさんだ!」と思いましたね(笑)。HYDEさんが仮歌を歌ってくれていたんですが、それがすごくカッコよくて、グッと引き込まれるような魅力があって。私に提供していただいた以上、自分らしい表現に置き換えないといけないし、レコーディングはかなり大変でした。歌詞で印象に残ってるのは“ボク”という一人称と“ダーリン”という言葉ですね。しっかり「ダリフラ」のストーリーに寄っていて。やっぱりHYDEさんは天才だなと思いました。
- 戸松遥
- 「キミを味あわせて」もそうですが、「まるでゼロツーのセリフみたいだな」と思うような歌詞もあって。中島さんの歌声を聴くことで、ゼロツーを演じるときのイメージも広がったんですよ。アフレコが始まる前に作ったとは思えないほど世界観が近くて、すごく素敵な曲だと思います。ミュージックビデオも素晴らしかったです! 中島さんの表情、身体の動きがすごく色っぽくて、「リアル“ゼロツー”だな」って。撮影にはどういう気持ちで臨まれたんですか?
- 中島美嘉
- ミュージックビデオを撮るタイミングではアニメの全貌はわかっていなかったんですが、ゼロツーのイメージに寄せたいという気持ちはありましたね。ただ、そのままやったらコスプレになってしまうので、私らしさを残しつつ、ゼロツーの雰囲気を取り入れるという感じだったかな。ビジュアルはできるだけ幼く見せようと思っていたんですよ。「髪を長くすることで小さく見えるよね」とか、いろいろとバランスを考えながら作ってましたね。
- 戸松遥
- そうなんですね! 片方だけ翼があるのもゼロツーのイメージだなって。
- 中島美嘉
- ミュージックビデオの監督さん(映像作家の田所貴司)も私の好きな世界観をわかってくれているから、アニメとのバランスを考えながら映像にしてくれたんだと思います。ツノも生えてるし、私もゼロツーになりたかったのかな(笑)。
戸松さんもエンディング集に収録されている「Beautiful World(TV Size ver.)」(歌唱:ゼロツー)を担当しています。
- 戸松遥
- 中島さんの前で歌の話をするのは恥ずかしいですけど、「Beautiful World」はゼロツーとして歌わせてもらっているので、どちらかというとお芝居に近いんですよね。キャラクターソングを担当させてもらうときは「この子だったら、どんなふうに歌うかな?」と考えながら歌いますし、キャラクターに合わせてキーを変えることもあるんです。
- 中島美嘉
- 私もそういう感じですよ。曲によって別の人になるというか…。
- 戸松遥
- そうなんですか?
- 中島美嘉
- はい。「こういうキャラクターになって歌おう」と計算することはできないんだけど、イントロが始まると、自分のなかにいる“その人(楽曲の主人公)”が自然に出て来るというか。ライブのときは歌うたびに違うかもしれないですね。お客様の反応によっても変化するし、河野伸さん(中島美嘉、坂本真綾など数多くのアーティストの作品、ライブに参加しているキーボーディスト/プロデューサー)が「もっと行け!」という雰囲気でピアノを弾くと一気にテンションが変わったりするので。それが楽しみなんですよね、私自身も。
中島さんは「ダーリン・イン・ザ・フランキス」で戸松さんが演じているゼロツ―がお気に入りのキャラクターだそうですね。
- 中島美嘉
- はい。ちょっと自分と重ねてしまうところがあるんですよ。ゼロツーはクールでミステリアスなところがあるじゃないですか。私もそういうイメージで見られることが多いので…。実際はぜんぜん違いますし、けっこうボーッとしてるんですけど(笑)、ゼロツーを見てると「もし同じ状況にいたら、私もこうするかも」と思うところがあるんです。
- 戸松遥
- そうなんですね! 確かにゼロツーにはミステリアスなところがあるし、ストーリ―が進むにつれて、はっきり見えてくるところと謎めいた部分が混在してくるんですよね。ギャップがある子なんですよ、ゼロツーは。ダークな雰囲気と無邪気なところが共存しているし、戦闘態勢に入るとすごく獰猛で。アフレコのときも挑むような気持ちで臨んでますね。心のエネルギーが必要なキャラクターだと思います。
- 中島美嘉
- 「ねえ、ボクのダーリン」というセリフが好きなんですが、そのひと言だけで、ゼロツーというキャラクタ―の状態がよくわかるんですよね。いっぱいセリフがある子ではないでしょ?
- 戸松遥
- そうですね。
- 中島美嘉
- でも「ボクのダーリン」という言葉だけで、彼女の背景にあるものだったり、寂しさや強さが伝わってきて。この言葉って「すごく寂しがりやなんだな」という印象もあるし、「キミは自分のものだ」という強気なイメージもあると思うんです。いろんな感情が混ざっているところがいいなって。
- 戸松遥
- そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。“ダーリン”という言葉はいろんな場面で発してますからね。言葉だけだと甘い印象があるかもしれないけど、タイトルにも使われているし、この作品にとっては大事な意味を持つワードだと思います。
- 中島美嘉
- そうだ、今日お会いしたらお願いしようと思ってたことがあるんですけど…。私の口の動きに合わせて「ねえ、ボクのダーリン」って言ってもらってもいいですか?
- 戸松遥
- もちろんです!